税関における輸出・輸入差止

輸出入差止(水際取締り)

貴社の模倣品・侵害品が海外から輸入されたり、国内から海外に輸出されている場合には、税関で、その輸入・輸出を差し止めることができます。

輸入・輸出を差し止めの対象となる知的財産は、以下の表の通りです。

諏訪坂特許商標事務所 模倣品 侵害品 海賊版 税関 輸入差止

輸出の場合の取締りも輸入の場合の取締りも、税関に対する手続きは同じです。
以下の説明では、輸入差止の場合の手続きについて説明します。

以下の図のように、権利者(特許権者、商標権者など)が、輸入者の輸入を差し止める際には、①輸入差止の申し立てと②差止の認定手続きとの2つのステップを踏む必要があります。
簡単に言いますと、 ①権利者は、模倣品・侵害品が入って来ていることに気がついたら、輸入差止申し立てを行います。権利内容や差し止めるに必要な情報が確認されます。②申請が認められた後、商品(模倣品・侵害品らしき物)が輸入されてきました。この商品(模倣品・侵害品らしき物)が、模倣品・侵害品であるか否かとの認定手続きが行われます。模倣品・侵害品であると判断されると、その模倣品・侵害品は、没収されたり廃棄されたりします。

諏訪坂特許商標事務所 模倣品 侵害品 海賊版 税関 輸入差止

①輸入差止の申し立てが認められるためには5つの要件があります。

1.権利者であるか

2.権利の内容に根拠があるか権利の有効性については、特許庁等への登録により有効(著作権、
   著作隣接権は除く)となり登録申請中のものについては、輸入差止申立てを行うことができま
   せん。不正競争差止請求権者は、経済産業大臣に意見を求め、意見が記載された書面を税関に
   提出します。

3.侵害の事実があるか

4.侵害の事実等を疎明できるか 侵害の事実を疎明するために、侵害物品の提示又はそのカタロ
   グ、写真の提示等が必要となります。

5.税関で識別できるか 輸入品の税関検査において、侵害と認める物品であることを識別できる
   情報の提供が必要となります。

最近の輸入差止申し立て状況は以下のとおりです。

輸入差止申立て件数

平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 平成26年 平成27年
特許権 16 16 18 21 20 21
実用新案権 0 0 0 0 0 0
意匠権 66 65 73 77 82 87
商標権 180 193 213 247 275 318
著作権 65 82 91 96 96 96
著作隣接権 303 289 313 316 263 208
育成者権 1 1 1 1 1 1
不正競争防止法 6 7 7 7 6 3
合計 636 652 715 764 742 733

侵害の事実があるか等は、専門的な判断が必要なことが多いので、輸入申し立てに関して、権利者と輸入者とで争いがある場合、専門委員意見照会の制度があります。私も専門委員候補に挙がっており、専門委員として事件を担当することがあります。

詳細は、下記URLに載っています。
http://www.customs.go.jp/mizugiwa/chiteki/index.htm

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