月別アーカイブ: 2018年4月

海外の著作権をウルトラマンでも3分で勝ち取れない

ウルトラマンの海外著作権が円谷プロダクションになる米国判決が日本経済新聞に載っていました。4月24日付の円谷プロダクションのプレスリリースが下記URLで発表されていました。米国でウルトラマンの著作権が円谷プロダクションであることが確認されたとのことです。 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000033128.html プレスリリースにも記載がありますが、20年以上にわたってユーエム株式会社及びソンポテ氏と円谷プロダクションは争っています。 7年以上前のことですが、海外においてウルトラマンの著作権を使いたいが著作権はどうすればよいかと円谷プロダクションに問い合わせると、「もちろん円谷プロが持っている」との回答があったことを覚えています。 また、円谷プロダクションの元従業員(知的財産関係)から、この著作権の問題を契機に、日本及び海外の商標なども力を入れていると聞いたこともあります。元従業員が言うには、毎週新たに登場する怪獣の名前をどこまで商標登録すべきか悩ましかったと言っていました。 確かに子供の頃に見ていたウルトラマンのテレビ放送では、毎週新しい怪獣が登場していましたからね。有名な“バルタン星人”などは登録商標として登録されていますが、たぶん怪獣すべて登録されていないでしょう(私が怪獣を知らないだけかもしれませんが)。 今回のプレスリリースで、タイと日本以外でも、中国及び米国で訴訟をしていたことを初めて知りました。 怪獣を3分で倒すウルトラマンですが、著作権の訴訟には長期間必要だったようです。

堂島ロールと堂島プレミアムロールとは似ている

4月17日に大阪地裁でロールケーキの判決があったそうです。株式会社Mon cher(モンシェール)の「堂島ロール」の写真と株式会社堂島プレミアムの「プレミアムロール」の写真とを比べることができる産経ニュースの記事をリンクします。判例速報を見ましたが、本日時点では確認できません。 https://www.sankei.com/west/news/180417/wst1804170073-n1.html 記事によりますと、裁判所は、「堂島プレミアムロール」などのロゴマークは「堂島ロール」と呼び方や見た目が類似していると指摘して侵害を認めたとのことです。 確かに記事に載っている写真を見ますと“堂島”の書体は、よく目にする明朝体等とは異なる書体でありながら、双方の書体はよく似ています。 ネットで検索すると、「堂島プレミアムロール」が「モンシェール」の製品と思って間違って買ったというブログもありました。 今回勝訴した原告の「モンシェール」は、以前は「モンシュシュ」という会社名でした。しかし、他の菓子メーカから「モンシュシュ」の商標権侵害で訴えられて負けたため(大阪地裁、知財高裁)、2013年から「モンシェール」に変更して現在に至っています。 こんな経験があったからこそ、「モンシェール」は今回の訴訟でうまくいったのではないかと想像します。

平らなレンズの基本特許?

凸レンズや凹レンズが一般的に使用されていますが、同心円状のこぎり状の断面を持つフレネルレンズというほぼ平ら(フラットな)レンズもあります。 4月10日付のBusiness Wireで、平らなレンズの基本特許が許可されたことを報じています。  https://www.businesswire.com/news/home/20180410006236/en/Flat-Lens-Patent-Signals-New-Era-Optics 記事によりますと、4月10日に発行された米国特許第9,935,503号は、光学およびイメージングの分野における新たな時代を示す発明とのことです。 記事の写真及び下の図面から分かるように、表面にフラクタルと呼ばれる複雑な縮尺の多角形状として組み立てられた複雑なパターンを使用した、レンズになります。 このようなフラクタルを形成することで、平らでありながら光を屈折させて、所定の倍率にしたり、眼鏡無しの3Dディスプレイを製造したりすることができるそうです。 特許明細書をちょっと読んでみました。電磁的放射(エバネッセント波)を利用したレンズのようですが、電磁気学を勉強しないと理解できなさそうです。 記事が本当なら、今後、この基本特許を利用した応用技術が出てくると思いますから、この特許を心に刻んでおこうと思います。

5GでシャープがFRAND宣言

5G(第5世代移動通信)の標準仕様の初版(5Gのフェーズ1「5G New Radio(NR)」)が2017年12月に策定されましたが、EE timesの4月2日付の記事によりますと、標準仕様の初版に適合する規格必須特許ファミリー495件について、シャープはいわゆるFRAND条件で特許許諾することを宣言したしょうです。 http://eetimes.jp/ee/articles/1804/02/news084.html 通信規格の標準仕様に適合する特許を有する企業・団体などは、各国の標準化団体に当該特許の許諾条件を公表することが義務づけられており、シャープの今回の宣言はこれに対応したものです。 宣言には、1;保有特許を誰にも無償で提供する条件と、2;FRAND(Fair & Reasonable & Non-Discriminatory)な条件と、3;特許許諾しない条件との3つの選択条件があります。3つ目は、標準化には適用されません。 現在、広く使われているLTEと5G NRとは、周波数帯やキャリア帯域幅とが多くの点で異なっていますが、そもそも5Gを早く普及するために5G NR(フェース1)があり、今後フェーズ2……と規格が策定されていくようです。 5Gが普及しクラウド化が進んでいくと、ますます未知の技術が登場してきますので、特許を扱う私は、さらにフォロアップできるよう勉強しなければと年度初めに気合をいれています。