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特許切れで製品価格がどれぐらい安くなる

3Dプリンターの価格が下がり、2万円を切るような低価格製品の投入が相次いでいるそうです。 日本経済新聞の12月14日の記事によりますと、3Dプリンターの特許の存続期間(出願から20年)が満了してから、関連する主要技術の特許もどんどん期限満了になっているのが原因とのことです。 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO24418400Y7A201C1XQD000/ 一定期間内に特許で利益を独占でき、それ以降は広くその特許技術を自由に使用できるようにする特許制度の主旨の通りになっているのですね。 日本の医薬品も特許の存続期間が満了すると、後発医薬品メーカが後発医薬品を製造できます。しかし日本の国民(患者も医者も)が、特許で保護されていた医薬品(いわゆる「長期収載品」)を、後発医薬品が出てきた後でも、使用したがる文化があるようで、後発医薬品が他の先進国と比べ広がらないようです。 私自身は後発医薬品を気にしない方ですが、私の知人に、長期収載品にするように、処方箋を書く際に医者に注文する人がいます。 さて、長期収載品に依存する企業にも逆風が吹いています。週刊ダイヤモンドは2月12日に「特許切れ先発薬の薬価引き下げ」の記事を出しています。 http://diamond.jp/articles/-/152586 特許が切れれば、すぐに製品は安くなるというわけではなく、特許で独占していた間の商品の評判が良いと、しばらくは商品が後発メーカよりも高くても売れるということなのでしょうね。

携帯端末の特許ライセンス料

A社がB社に支払う特許ライセンス料は、秘密保持の契約によって第三者が知り得ることはありません。しかしアップル(Apple)とクアルコム(Qualcomm)との特許ライセンス料に関する訴訟で明らかになることもあります。 EE Times Japanが” Qualcommが5Gのライセンス方針を公開”との記事で12月4日に報じています。 http://eetimes.jp/ee/articles/1712/04/news060.html エリクソン(Ericsson)とクアルコムは、それぞれ5G(第5世代移動通信)標準必須特許(Standard Essential Patent)の特許ライセンス料を発表したようです。エリクソンは携帯電話機1台につき5米ドル、クアルコムは携帯電話機1台につき卸売価格の2.275%だそうです。 上限を決めているだけで交渉の余地があるそうですが、エリクソンとクアルコム以外の会社の標準必須特許に対しても、各社が特許ライセンス料を課していくと、携帯端末価格の10%以上が特許ライセンス料になるのではないでしょうか? 記事にもありますが、特許ライセンス料が高過ぎるか否かの判断は市場に委ねられます。標準必須特許の特許ライセンス料は“標準”で“必須”であるから低くなるべきなのに、10%は高すぎるでしょうと思うのは私だけではないと思います。