月別アーカイブ: 2017年7月

「シャープ」、「アクオス」の商標は米国では誰のものか?

7月27日付の朝日デジタルの記事で、米国における「シャープ」及び「アクオス」の商標に関する記事を見つけました。正直、シャープの行動がよく分からないです。 http://www.gizmodo.jp/2017/07/170720_amazon_we_do_prep.html シャープが中国の海信(ハイセンス)集団に対し、米国などで「シャープ」「アクオス」の商標のテレビを販売するのを中止するように求めています。 シャープが経営不振で米国から撤退した際に、シャープがハイセンスに米国市場での商標「シャープ」及び商標「アクオス」の使用を許諾しました。使用許諾しているのですから、ハイセンスのテレビの販売の中止を求めることはおかしな話です。 シャープの言い分は、ハイセンスが低品質のテレビで商標「シャープ」及び「アクオス」の評判を下げたなどとして、ハイセンスに商標使用の契約打ち切りした。それにもかかわらずそれら商標を使用しているというわけです。 商標ライセンスの契約では、ライセンスを受ける側が低品質の商品などを販売してブランドイメージを下げる場合には、契約を解除できる条項を入れることがあります。ハイセンスの製品が低品質であればシャープはライセンス契約を解除できるでしょう。 ハイセンスが米国で販売した「シャープ」又は「アクオス」製品が本当に“低品質”だったのか、消費者から品質で苦情があったのかがわかりません。 またシャープは、ハイセンスのテレビに対して米国で特許訴訟を提起しています。7月18日の日本経済新聞のURLを載せます。 http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ18HWR_Y7A710C1TJ2000/ 透けて見えるのは、シャープが、米国でテレビに再参入する予定があることです。7月24日の日本経済新聞のURLを載せます。なお、商標「アクオス」は使用しない方針のようです。 http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ24H4N_U7A720C1EAF000/ シャープ自身が米国に再参入する上で、商標「シャープ」及び「アクオス」をハイセンスに使用させない、特許権侵害でテレビを販売できないようにして、シャープ自身のテレビ(新ブランド)の販売を軌道に乗せるようにしていることが透けて見えるのは、私だけではないと思います。

アマゾンが食材キット宅配に参入か

7月20日付のGIZMODOの記事で、アマゾン(Amazon)が「食材キット宅配に参入? 商標登録申請が発覚」を見つけました。 http://www.gizmodo.jp/2017/07/170720_amazon_we_do_prep.html 野菜、果物、精肉などの生鮮食品を配送するサービス「Amazonフレッシュ」がこの4月から東京都内の一部とスタートしました。生鮮食品を配送するのであれば、食材キット宅配も簡単に参入できるでしょうね。蛇足ですが、私の自宅は郊外なので「Amazonフレッシュ」を利用できません。 今回のGIZMODOの記事によりますと、「WE DO THE PREP. YOU BE THE CHEF.(私たちが支度します。あなたはシェフになりなさい。)」というキャッチフレーズで米国商標登録出願しているようです。 日本では、キャッチフレーズの商標登録出願は原則として登録を認めない方針でした(旧審査基準)。しかし、2016年4月から商標審査基準が緩やかになり、キャッチフレーズでも登録されやすくなりました。具体的には、商標のキャッチフレーズが、①商品・役務の宣伝広告、または②企業理念・経営方針を表示したものとしてのみ認識されるものであれば、登録を認めるということです。 日本で“私たちが支度します。あなたはシェフになりなさい”の日本語の商標登録出願されるのか、英文のまま商標登録出願されるのかわかりませんが、食材キット宅配にたぶんAmazonは参入するのでしょうね。 オイシックス等の多くの会社も、生鮮食品を販売するだけでなく食材キットを宅配で送っています。この生鮮食品の宅配業界で、アマゾンと価格競争又は宅配時間競争に突入するのでしょうね。

緊急対応のアップル特許

現地時間7月18日付のCNBCの記事で、アップル(Apple)が指紋認証で緊急対応する特許(米国特許9710092号)を取得したことが紹介されていました。 http://www.cnbc.com/2017/07/18/apple-patents-biometric-emergency-911-calls-with-fingerprint.html すでに多くのスマートフォンがロック画面から緊急電話することができます。幸運にも私は未だ緊急電話をしたことがありませんが、他人のスマートフォンであっても110番などを入力して緊急電話できます。 今回の特許発明は、ロック画面から例えば指紋認証している指を数回(所定のリズムで)タップすることで110番に電話するとともに、録画・録音等を自動的に始める内容です。 事故に遭遇した場合に、緊急電話してくれたり、録画・録音してくれたりする機能はありがたいと思います。しかし、事故に遭遇してパニックになっている時に指を数回タップすることを思い出すのだろうかと思ってしまいました。 パニックになった時は通常何もできませんが、この特許発明の機能がiPhoneに搭載されたら、冷静になって指を数回タップするようにしましょう!

充電ロボット

現地時間7月18日付のGeek Wire記事で、アマゾン(Amazon)が充電ロボットの特許を取得したことが紹介されていました。 https://www.geekwire.com/2017/amazon-patents-robot-thatll-come-call-charge-device-sell-stuff/ GPS等を使っていてタブレットやスマートフォン等のバッテリーが切れそうなことはときどきあります。通常は充電用コードを持参しますが、持参し忘れることもあります。そんなときは、見知らぬ人に電源ケーブルを借りることができないので、モバイルキャリアのショップに入って充電します。 空港等の公共施設でロボットが自分の近くまで来てスマートフォン等を充電してくれると嬉しいですが、そんな充電ロボットが7月18日に米国特許9711985として発行されました。請求の範囲を読んでもかなり広い権利ではないかと個人的には思いますが、自分に付いて来てスマートフォンを充電してくれるロボットの需要がどれだけあるだろうかちょっと疑問にも思えます。 移動ロボットが充電用コードを販売する実施例もありますが、このような需要がどれだけあるかもちょっと疑問に思えます。 しかし、私がそう思うだけで結構な需要があるならば、こんなロボットが登場するのかもしれません。

「ポキッと折れるんです」

産経Bizの7月17日付記事で、郵便局がビニール傘「ポキッと折れるんです」を販売していることを知りました。ビニール傘「ポキッと折れるんです」は、風速15メートル以上の風にあおられるとヒンジが折れることで、傘が風圧で壊れることを防ぐ機能を有しているようです。 http://www.sankeibiz.jp/business/news/170717/bsc1707170500005-n1.htm そのビニール傘「ポキッと折れるんです」は、特許を取得済ということで調査してみました。 特許第5828963号が該当する特許と思われます。しかし、出願人が記事に出てくる株式会社長寿乃里ではなく、個人発明家です。おかしいなと思い調べてみますと、専用実施権が設定されていました。 専用実施権とは、その人一人に独占的に発明を実施する権利です。たぶん株式会社長寿乃里が個人発明家から専用実施権を受けていると思います。個人発明家が特許発明をどのようにして具現化し、製造元を探したのか知りたいですね。個人発明家が特許を活用できていない現実を見ていますので。 ちなみに商標「ポキッと折れるんです」は、株式会社長寿乃里が権利取得していました。 全国の郵便局で、ビニール傘「ポキッと折れるんです」が販売されるとなると、特許をうまく活用した事例と言えるでしょう。