月別アーカイブ: 2017年1月

Fintechの特許訴訟(自動仕分)

昨年12月12日のブログで、フィンテックのスタートアップ企業同士が訴訟をしていることを取り上げました。 1月30日の日経新聞の朝刊に、その続編が掲載されていました。  http://www.nikkei.com/article/DGXKZO12270900Y7A120C1TJE000/ 12月の時点では、クラウド会計分野で、freee(フリー株式会社)が、株式会社マネーフォワードに対して特許権侵害訴訟を提起した内容でしたが、今回は、訴訟の準備手続きで、マネーフォワード側(被告)から自動仕分の技術が違う旨のようです。 フリーの特許第5503795号は、特許請求の範囲を読む限りは、広い権利範囲で特許になっています。 記事を読みますと、マネーフォワード側は、マネーフォワードの自動仕分が「過去の膨大な取引データを基にコンピューターが仕訳パターンを学習し、入力された取引内容に対応する勘定科目を推測する」技術であり、「フリーの技術は取引内容のキーワードを手掛かりに旅費交通費や交際費などの勘定科目と結びつけるもので「全く異質の技術だ」」として反論しているようです。 特許請求の範囲は広いので文言上は権利範囲に入っていると思われますが、一方で特許明細書の実施例から判断して広すぎる権利範囲であると、サポート要件違反で権利範囲が狭く解釈されることもあります。 今後の展開は、どうなるでしょう。

PPAP

「STAP細胞はあります」「民進党」といった商標を出願した悪名高いベストライセンス株式会社(以下、ベストライセンス)が、「PPAP」や「PEN PINEAPPLE APPLE PEN」等を出願しているとの記事がありました。 http://www.oricon.co.jp/article/99684/ J-Plat Patで調べてみますと、記事にあるように、ベストライセンスが「PPAP」を複数の商品・役務区分で3件、「PEN PINEAPPLE APPLE PEN」を複数の商品・役務区分で2件、「ペンパイナッポーアッポーペン」を複数の商品・役務区分で2件出していました。 ピコ太郎さんが所属するレーベルを傘下におさめるエイベックス・グループ・ホールディングス株式会社(以下エイベックス)は、「PPAP」を複数の商品・役務区分で1件出願していました。ベストライセンスの商標「PPAP」の1件は、エイベックスの商標登録出願よりも9日早く、重複している区分もありました。 現時点では、ベストライセンスの商標登録出願は、商標登録出願費用を支払っていないようで、手続補正指令が出ています。このまま、ベスとライセンスが出願費用を支払わなければ、出願が却下処分になるのですが処分までに時間がかかります。 今回の報道のように記事に取り上げられることで、ベストライセンスが出願費用を支払ってしまうことも考えられます。しかし、他人の著名な商標は登録されないような条文(商標法第4条1項10号)等があるので、ベストライセンスが「PPAP」や「PEN PINEAPPLE APPLE PEN」等はベストライセンスが権利取得できる可能性は無いです。 エイベックスや第三者がベストライセンスから商標登録出願の譲渡を受けるなどの交渉はしてほしくないです。交渉等でお金を稼ぐベストライセンスの狙い通りになってしまいます。 一方で、商標登録出願しないまま商標を使用している人は、余分な心配事を増やさないためにも、医療保険に入る気持ちで、商標登録出願すべきです。

同じ商標を、子会社と共有可能に

1月21日の日経電子版に、“商標 子会社と共有可能に”という記事がありました。 http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS21H10_R20C17A1NN1000/ 4月から適用される商標審査基準では、多くの改正がありますが、目玉は、子会社が親会社と同じ商標を権利取得できるようになることでしょう。 商標法第3条柱書では、「自己の業務に係る商品又は役務について使用をする商標について……商標登録を受けることができる。」と規定されています。 親会社が商標権“ABC”を持っていた場合、子会社が例えば“ABCテクノ”という商標を取得する場合を考えますと、“ABC”が同一であるため“ABCテクノ”は類似する商標という理由で、子会社であっても出願人が異なるために権利が取得できないという状況でした。このため、子会社が使用したい商標であっても親会社が“ABCテクノ”の商標権を取得し、子会社にその商標権をライセンスするか譲渡せざるを得ませんでした。 また親会社が“DEF”という商標を商品“電気製品”で商標権を取得している場合に、販売を行う子会社が“DEF”という商標を“電気製品の小売業”で商標権を取得することができませんでした。 今度の改正により、子会社があることを証明すれば、子会社が“ABCテクノ”の商標権を取得できたり、“DEF”を“小売業”で商標権を取得できたりします。 私の知る限り、親会社が子会社をコントロールするために、親会社が子会社の商標権を管理する方が良いと聞いていました。しかし、子会社の独自性を出したい場合などの要望もあり、時代に即して審査基準が変わるのでしょう。 以下に、改正される商標審査基準を載せておきます。 1.「自己の業務」について 「自己の業務」には、出願人本人の業務に加え、出願人の支配下にあると実質的に認められる者の業務を含む。 (例) ① 出願人がその総株主の議決権の過半数を有する株式会社の業務 ② ①の要件を満たさないが資本提携の関係があり、かつ、その会社の事業活動が事実上出願人の支配下にある場合の当該会社の業務 ③ 出願人がフランチャイズ契約におけるフランチャイザーである場合の加盟店(フランチャイジー)の業務

斬新なスノーチェーン

本日は、東京都内でも雪が舞いましたが、北陸から北海道までの日本海側は大雪なようです。 さて、現地時間1月19日のロイター(Reuters)は、”チェコの発明家が斬新なスノーチェーンを開発する”の記事を掲載しています。  http://www.reuters.com/article/us-czech-snowchains-idUSKBN1532Z2 記事には、スノーチェーンを取り付ける写真、タイヤに取り付けられたスノーチェーンの写真などが載っています。 これまで見たこともない斬新なスノーチェーンです。スノーチャーンの装着が大変楽にできるようです。ホイールに被せるだけでタイヤの表面に4か所のスパイクが取り付けることができるようです。 記事よりますと、すでにチェコでは特許を取得済であり、欧州各国に特許出願しているようです。 探しましたが、この発明の欧州特許公開公報を見つけることができませんでした。今週末は、私も今シーズン最初のスキーを予定しています。スキー等に行く際には、スタッドレスタイヤであっても雪だまりに入って身動きできなくなってしまうことがあります。スノーチェーンは装着が面倒なのですが持っていくことが必須です。 値段にもよりますが、この発明のスノーチャーンも日本で発売されれば、人気を博すのではないでしょうか。

アマゾンが自動運転に参入するのか?

現地時間1月18日のThe Guardianは、”アマゾン特許が自動運転プランを示唆する”の記事を掲載しています。  https://www.theguardian.com/technology/2017/jan/18/amazon-self-driving-patent-autonomous-vehicle-plans-reversible-lanes これは、1月17日に発行された米国特許9,547,986号の“自動運転者のレーン割り当て”の特許です。この特許は、走行レーンが時間帯で変更されるリバーシブルレーンでも、自動運転車が運転できるようにする発明です。 リバーシブルレーンとは、全幅3車線以上の道路においてセンターラインの位置を時間帯によってずらし、渋滞緩和を図るための手法です。 日本では、一時的に導入されたこともあると思いますが、最近では、交通事故が発生しやすいということで日本ではほとんど見たことがありません。 さて、自動運転車は、走行レーンが時間帯によって変わってしまう場合でも、安全運転できなければ困りますね。 アマゾンは、自社の商品搬送のため、自動運転車の特許も考えているのですね。