月別アーカイブ: 2016年10月

知的財産権紛争解決できない韓国

10月27日付の中央日報/中央日報日本語版の記事(コラム)で“知的財産権紛争解決できない韓国の「失われた10年」”がありました。 http://japanese.joins.com/article/075/222075.html?servcode=100&sectcode=120 韓国への特許出願などを代理していますが、訴訟関連の仕事をした経験がないので、記事内容に少し驚きました。 日本に先駆けて韓国は特許高等裁判所を設立していました。また、現在広がりつつ知的財産の価値評価も、日本より広く普及していると聞いています。世界をリードする電気機器メーカーが韓国にあるからこそ、知的財産制度が日本より一歩先を進んでいる側面もあるのかと思っていました。 しかし、この記事で、「特許裁判所の管轄集中は最近行われ、弁理士の侵害訴訟共同代理は依然として不透明」な状態と知りました。

オスプレイ似のボーイングの旅客機

10月27日付のビジネスインサイダー(businessinsider)の記事で“垂直離着陸型の旅客機を製造するかもしれない”がありました。 http://www.businessinsider.com/boeing-vtol-passenger-plane-2016-10 10月25日に公報された米国特許9,475,585号に、下図が載っています。 エンジン140が水平翼についていて、ドライブシャフト156で回転翼のローター132を回転させます。ちなみに164で示されているブロックはエンジンではなくギヤボックスです。 さて、沖縄などに配備されているオスプレイは、ヘリコプターを作っているベルとボーイングとが製造しているヘリコプターです。オスプレイは、「プロップ・ローター」と呼ばれる回転翼がエンジンと共に固定翼の両端に備わっています。 つまり、ボーイングの今回の特許発明は、水平翼についているエンジンで、回転翼のローターを駆動させている点でオスプレイの回転翼と違いがあります。 狭い離着陸の滑走路で乗客をたくさん運ぶことのできる旅客機の需要がかなりあれば、この特許発明のような実際に製造されるのでしょう。

サムスンが惚れた、有機ELベンチャー

10月25日の東洋経済オンラインの記事で“サムスンが惚れた、有機ELベンチャーの正体”がありました。 http://toyokeizai.net/articles/-/141856 その正体は、株式会社Kyuluxといい、発光材料「TADF(熱活性化遅延蛍光)材料」を研究・開発中の会社であるということです。九州大学の安達千波矢主幹教授が開発した有機EL材料を事業化するため、2015年に設立された大学発ベンチャーです。 記事に記載してあるとおり、ジャパンディスプレイに加え、サムスンディスプレーやLGディスプレーなどが出資しているようです。 “安達千波矢”教授の名前と“熱活性化遅延蛍光”の用語とで検索してみますと、すでに特許になっているものも含め15件ほどの特許及び特許出願がありました。 材料系の発明なので、私にはよくわかりませんが、詳細は株式会社KyuluxのHPに掲載されています。 http://www.kyulux.com/ja/technology.html 有機ELがスマートフォン、電子看板及びテレビへ普及するにはどうしても価格が重要になります。青色のTADF材料が発見されれば、青色発光ダイオードのようにノーベル賞が与えられるかもしれません。 さて、株式会社Kyuluxの特許出願はありませんでした。2015年設立ですから出願していても特許公開されていない可能性があります。株式会社Kyuluxの事業にライセンス販売がありますので、特許又はノウハウのライセンスを収益として考えていると思われます。

小さなドロ-ンで探し物を探す

現地時間10月19日CABCの記事で“アマゾンがポケットサイズの音声操作ドローンの特許取得”がありました。 空撮で地図を作るとか荷物を運ぶとかのドローンではなく、探し物を探すポケットサイズのドローンの発明です。 http://www.cnbc.com/2016/10/19/amazon-drones-patent-pocket-sized-voice-controlled-uav.html 記事に記載してあるとおり、特許明細書には、迷子の子供を探す、駐車場でどこに停めたかわからなくなった自分の車を探す、難破した船等を探す、火災現場で人を探す、逃げる犯人を追う、ヘルメットに取り付けたカメラでなくドローンでスキーなどをしている自分を撮影する、などです。 10月18日に公告された米国特許9,471,059号の実施例はポケットサイズの小さなドローンですが、請求項1にかかる特許発明は、ポケットサイズの小さなドローンという要件はありません。 基本的には音声で作業するタスクを指示する発明です。 特許図面には警官の肩に乗るドローンがマイクで操作される図があります。 アマゾンは、ドロ-ンを商品の運搬に使うだけでなく、ドローン自体の販売もするのでしょうか?

個人向けの広告がどこでも表示される

10月19日付けWired newsに、“『マイノリティ・リポート』の屋外広告の特許出願書類が公開”という記事がありました。 公共の場で人々に詳細なターゲット広告を見せようとする発明です。 http://wired.jp/2016/10/19/billboards-that-spy/ この米国公開公報2016/0292713号は、デジタルサイネージにスマートフォンとつながるインターフェイス、又は個人を撮影するカメラなどがついており、その個人向けに適した広告を出すというものです。 既に、デジタルサイネージが広く普及してきており、地域や時間帯などで、お知らせ情報が変わるシステムがあります。それは、広告会社の担当者が地域性及び時間帯などを想定して、情報をアレンジしています。 このYahooの発明のように、今後は、どんな人がデジタルサイネージの前を通るかによって、AIで適した広告を出すようになるのですね。