月別アーカイブ: 2016年9月

IoT関連技術に関する12事例

9月28日に、特許庁は審査ハンドブックに、IoTに関する12事例を追加しました。 https://www.jpo.go.jp/shiryou/kijun/kijun2/pdf/handbook_shinsa_h2809/h2809_01.pdf また審査ガイドブックにIoT関連技術が追加されたことの記事が、産経ウェストにも掲載されていました。 http://www.sankei.com/west/news/160929/wst1609290053-n2.html 記事では、「特許庁は10月から来年1月にかけて、東京、大阪など全国16カ所で、企業の知財担当者ら計約3100人を対象にIoT特許について講義」するそうです。弁理士向けにも講義があるのでしょうか?まだそのような情報は耳にしていません。 12事例のうち、例えば「無人走行車の配車システム及び配車方法」の発明、「ドローンを用いた見守り発明」などは、未だ実用化されていない最先端の発明事例です。あまりの最先端な事例にちょっと驚きました。 また記事では、「IoTのような新しい分野では、出願のハードルを低くする環境整備が求められている」とありました。たぶんこの「出願のハードル」は正しくは「審査基準のハードル」と思いますが、特許庁が、IoT分野の出願に関して、「審査の基準」を低くすることがあるのでしょうか? 進歩性に関しては、IoT分野だけでなく、全体的に低くしてもたっら方が欧州特許庁・米国特許庁の進歩性(自明性)の基準と合致するのではと個人的には思います。 時間をかけて、IoT関連技術に関する事例を検討したいと思います。 本ブログ及び特許申請、商標登録出願代行等に関するお問い合わせは、下記URLからお問い合わせください。 http://www.itopto.com/otoiawase.html

寿司ロールのガーメントバッグ

9月5日の東京カレンダーに、今までにないガーメントバッグの記事が載っていました。 そもそもオランダの会社が作ったバッグですが、日本を含む各国で特許を取得しており、日本特許は、特許第5876135号とのことです。 https://tokyo-calendar.jp/article/7503 ガーメントバッグの商品名ROLLORも商標登録されて、技術も特許を取得しており、さらに商品ROLLORのHPもありました。 http://www.rollor.jp/ ガーメントバッグと言われなければ、外観は製図やデッサン画を入れるおしゃれな筒状ケースです。寿司ロール(巻き寿司)のようなバッグは斬新です。  この商品ROLLORのHPを見て私が予想外であったのは、この会社がこの特許のライセンスを積極的に進めている点です。競合会社が増えるから、自分で商品を売っているなら特許で独占して他社に同じようなバッグを作らせない戦略が普通と思います。 一方で、この会社は、中小企業だからこそ、オープン/クローズド戦略で、市場を広げようとしているのかもしれません。 本ブログ及び特許申請、商標登録出願代行等に関するお問い合わせは、下記URLからお問い合わせください。 http://www.itopto.com/otoiawase.html

「IoT」の国際標準と標準特許

9月27日の日本経済新聞では、「IoT」分野で、日米が連携して国際規格や標準技術の策定に乗り出すこと、また日独政府も同分野での連携強化を確認することが載っていました。 http://www.yomiuri.co.jp/economy/20160924-OYT1T50136.html 近時の日本における知財戦略・標準化戦略を考える上で必ず上がる項目が、オープン&クローズ戦略です。 オープン化と言っても考え方には幅があり、特許の無償ライセンスのみをオープン化と言ったり、標準必須特許(SEP)をFRAND(Fair, Reasonable and Non-Discriminatory)条件でライセンスすることをオープン化と言ったり様々です。 「IoT」分野で国際規格や国際標準技術が決定される際には、これら国際規格に関する特許の扱いも決められるでしょう。 2015年3月23日に米国パナソニックはIoT分野の特許約50件を無償ライセンスしました。これらの特許が「IoT」分野で特に有用であり、且つ引き続き無償ライセンスされるのであれば、国際標準の対象になるかもしれません。 一社だけで国際標準に影響力を与えることができないため、多様なパートナー又は競争相手と手をつないでいく必要もあるでしょう。 特許は、これまで「独占・排他→事業の自由確保→ロイヤリティ収入」という戦略をとっていました。「IoT」に関しては,特許は、多様なパートナー又は競争相手と手を取り合う「自社IoT事業分野の成長ツール」として活用されるのでしょう。 本ブログ及び特許申請、商標登録出願代行等に関するお問い合わせは、下記URLからお問い合わせください。 http://www.itopto.com/otoiawase.html

フィンテックと特許

金融業界にフィンテック(Fintech)をぶら下げて多くのベンチャー企業が参入しています。 仮想通貨で海外送金するにはほとんど手数料がかからくなる等の噂を耳にします。まだビットコイン(Bitcoin)を使ったことはありませんが。 現地時間9月25日付けのtechcrunchで、「ブロックチェーン(blockchain)特許の周辺のゴルディオンの結び目(難題)を解く」という記事を見つけました。 http://www.yomiuri.co.jp/economy/20160924-OYT1T50136.html 記事によりますと、6月22日現在、192件のビットコインの公開特許公報が発行されており、492件のブロックチェーンの公開特許公報が発行されているそうです。出願してから1年半は特許出願内容が公開されませんから、相当数のフィンテックの特許が出願されていることになります。 記事では、4G又はLTEの通信等と同様に、デファクトスタンダードになるブロックチェーンが現実化することにより、既存の金融業界は特許権者に特許ライセンス料を支払わなくてはならなくなるだろうと、コメントしています。 一方で、ブロックチェーンを広範囲でカバーする特許を取得できないであろうとも予測しています。 残念ながら、私はフィンテックに関する特許出願は未だ手続していません。フィンテック技術を勉強していきたいと思います。 本ブログ及び特許申請、商標登録出願代行等に関するお問い合わせは、下記URLからお問い合わせください。 http://www.itopto.com/otoiawase.html

知的財産制度を悪用、経産省が「怪物」退治へ

9月25日の読売新聞に、「知的財産制度を悪用、経産省が「怪物」退治へ」の記事がありました。読売onlineでは登録すれば全文が読めます。 http://www.yomiuri.co.jp/economy/20160924-OYT1T50136.html 私のブログでも、米国のパテント・トロール(又はNPE(Non-Practicing Entity)とも呼ばれる)について、何度も取り上げています。 日本では特許に関するパテント・トロールの具体的な事例をあまり耳にしません。米国と比べ訴訟費用が基本的に安いため、被告側も弁護士費用の負担が少なくて済むこと、米国と同様なディスカバリー制度がなく、原告側が訴訟を提起する際に侵害立証義務があること等が理由だと思います。 実際に、日本特許訴訟件数は、米国特許訴訟件数の20分の1から30分の1ぐらいです。 読売新聞は、商標のパテント・トロールパテント版、トレイドマーク・トロールについても言及しています。“リニア中央新幹線”、“アナと雪の女王”が、第三者が出願していることを取り上げていました。調査してみますと、東海旅客鉄道株式会社及びディズニー エンタープライゼズ インクがともに商標取得していました。 しかし、ある個人もこれら商標に関して商標登録出願していました。正式な権利者の商標登録出願よりも出願日が遅いため、この個人が“リニア中央新幹線”、“アナと雪の女王”を取得することはないでしょう。 この個人は何千件も商標登録出願をして、有望な商標登録出願を譲渡したり、登録商標をライセンスしたりするビジネスをしているようです。早く出願した方が勝ちという知的財産制度を悪用して、このような商標登録出願をなくす何らかの手段が必要でしょう。 本ブログ及び特許申請、商標登録出願代行等に関するお問い合わせは、下記URLからお問い合わせください。 http://www.itopto.com/otoiawase.html