月別アーカイブ: 2016年8月

アップルがiPhoneの不正ユーザーの指紋・写真を収集する特許を出願

Digitというサイトの現地時間8月29日付け記事で、“iPhone不正ユーザーの指紋・写真を収集する特許を出願”の記事を見つけました。妻が一度iPhoneを盗まれたことがあります。この経験から、この公開特許はなかなか良い発明と感じました。 http://www.digit.in/mobile-phones/apples-new-patent-suggest-new-technology-for-collecting-fingerprints-photos-of-iphone-thieves-31508.html 8月25日に公開された米国公開公報2016/0248769号は、2012年6月29日に仮出願し、その後一部継続(CIP)出願されています。そもそもは約4年前の出願です。 発明は、iPhoneなどの指紋認証を搭載する端末にてユーザー権限のない指紋等を収集して記憶するという内容です。拾ったり盗んだりしたiPhoneを使おうとしたユーザーの指紋、不正アクセスを試みた回数、カメラ画像及び音声などのデータを収集し、サーバーに蓄積する内容です。 個人情報保護の問題もあるのか、一定期間を過ぎると(iPhoneなどが盗まれた等のトラブルがなかったら)、これらの指紋や写真等の情報はサーバから破棄されるとのことです。 iPhoneを盗まれた人は何とかしてでもiPhone見つけたいので、実際に実現されると良い発明ではないかと思います。 本ブログ及び特許申請、商標登録出願代行等に関するお問い合わせは、下記URLからお問い合わせください。 http://www.itopto.com/otoiawase.html

エンプラスのLEDレンズ特許が欧州でも無効に

7月11日のブログでも取り上げた、ソウル半導体とエンプラスとの特許訴訟や無効審判に関する続報が、8月25日付けの時事ドットコムに掲載されています。7月11日のブログでは、エンプラス特許の未だ欧州の無効審決が出ていませんでしたが、今回は欧州の無効審決が出ています。また日本特許番号も明らかになりました。 http://www.jiji.com/jc/article?k=20160825006370&g=bw 今回の記事には、エンプラス社の特許に対する無効審判の状況が表で掲載されており、わかりやすくなっています。 また、米国で提起した特許侵害訴訟では、エンプラス社がソウル半導体の特許を故意に侵害したととして400万ドルのロイヤルティを支払う判決が確定したようです。 さて、日本のエンプラス特許番号が表に載っていましたので調べてみました。 の無効審判は2回あります。1回目の無効審判は、特許維持の審決が出て、ソウル半導体が審決取消訴訟を提起したのですが、知財高裁でも特許維持の判決(平成27年(行ケ)10141)が出ました。 2回目の無効審判は、7月27日に結審通知が出されていますが、未だ審決が出ていないため、内容が確認できません。 エンプラスの日本特許も韓国、台湾、米国及び欧州と同様に、無効になったのでしょうか? 本ブログ及び特許申請、商標登録出願代行等に関するお問い合わせは、下記URLからお問い合わせください。 http://www.itopto.com/otoiawase.html

グーグル(Google)が米国最高裁に、特許審査過程の用語に関する上申書を提出

フォーチュン(fortune)の8月25日付け記事で、グーグルが最高裁に上申書を提出したことを報じています。 http://fortune.com/2016/08/25/google-supreme-court-chrome/ この事件は、マルウェア(Malware:有害な動作を行う意図で作成された悪意のあるソフトウェア)を防御するためのソフトウエア特許を有する会社から、グーグルクロームがそのソフトウエアを使っていると訴えられたケースです。 連邦地裁では非侵害の判断、CAFC(連邦巡回控訴裁判所)では侵害の判断が出されました。ソフトウエア特許で問題になったものがクレイム中の“web browser process”という用語です。 連邦地裁では、特許を取得する上での審査過程から、“web browser process”をブラウザ以外の第2コンピュータのプロセスと解釈しました。そして連邦地裁は、グーグルクロームが非侵害と判断しました。 一方、CAFCでは、ブラウザ以外の第2コンピュータのプロセスと解釈するための“clear and unmistakable( 明確かつ紛れもない)”基準でグーグルの主張をサポートしなければならないと判断しました。そしてCAFCは、この基準を満たさないために、グーグルクロームが侵害と判断しました。 一般に、特許出願の際に、広いクレイムで特許出願し、拒絶理由を受けて少しずつクレイムを狭くしていき特許を取得します。権利範囲を明確にするために、審査過程での主張は重要視されます。 グーグルは上申書で、“clear and unmistakable”基準が高すぎると主張し、且つ非常に広いクレイムを記載する特許出願の手続で、曖昧な特許発明を生み出すため、パテント・トロールが横行すると主張しています。 米国最高裁は、グーグルの主張をどう判断するのでしょうか?

シック(Schick)はジレット(Gillette)より良く剃れる?

ジレットとシックとの特許訴訟が米国で起こっているようです。セントルイスの新聞が8月24日付けで、報じています。 http://www.stltoday.com/business/local/gillette-sues-chesterfield-based-edgewell-over-competing-razor-claims/article_42921c2c-84c1-5de8-aa5a-180ba4a31c02.html 米国特許番号がわかりませんが両社は替刃式カミソリの特許で争っています。そもそも、ジレットを製造販売しているP&Gが特許訴訟を起こした発端は、シックを製造しているエドウェル社(Edgewell Personal Care Co. )が、自社商品に、“Mach3(ジレットの三倍場の替え刃式カミソリ)よりも良く剃れる”と書いて販売したことのようです。 米国では比較広告が認められていると聞いています。しかし、嘘の広告はいけません。P&Gは、エドウェル社をこれが中傷広告であること、そしてエドウェル社がP&GのMach3の特許権侵害で訴えているようです。 記事では、エドウェル社担当者が、Mach3の特許権は切れていると言っています。しかし、特許番号がないため確認できません。過去の損害賠償であれば、P&Gは現時点で特許権が切れている特許でもって主張することも可能ですが。 カミソリのように、スパッと切れる判決が出るのでしょうか? それとも切れ味が悪い判決になるのでしょうか?

いきなり!ステーキが特許取得

“いきなり!ステーキ”を運営するペッパーフードサービスのニュースリリースで、ステーキの提供システムの特許取得の記事を見つけました。 http://www.pepper-fs.co.jp/_img/news/pdf/2016/PFS20160802.pdf ニュースリリースで、ステーキの提供システムの特許発明の説明がなされていますが、その特許第 5946491 号の特許請求の範囲を読みますと、ニュースリリースよりも狭い内容で特許されています。 ニュースリリースの要件に加え、ステーキの提供システムは、“テーブル番号が記載された札”と、“お客様の要望に応じてカットした肉を計量する計量機”と、“お客様の要望に応じてカットした肉を他のお客様のものと区別する印し”とを有していなくてはなりません。 しかし、これらの要件を加えて狭くなった発明ですが、私にとってはよくぞ特許になりましたと感じざるを得ません。これでもかなり広い特許発明だと思います。 “いきなり!ステーキ”などステーキ店が増えています。 “いきなり!ステーキ”と同様なサービスを行うステーキ店は、この特許を侵害しないようにしなければなりません。