月別アーカイブ: 2015年10月

pHが3.0以上4.5以下のノンアルコールビール(2)

3月11日のブログで、サントリーホールディングス株式会社がアサヒビール株式会社の「アサヒドライゼロ」を特許権侵害で訴えた事件を取り上げました。 10月29日に東京地裁で、この事件の判決が出ました。特許が無効であり、特許権侵害無しと判示されました。 サントリーの特許第5382754号には、物の発明と方法の発明とがありますが、請求項1の発明は「エキス分の総量が2.0重量%以下であるビールテイスト飲料であって、pHが3.0以上4.5以下である、前記飲料。」というものです。 ビールは酸性のアルコール飲料です。特許公報の表1では、発明品はpH3.0であるのに対して対照品がpH5.5です。そしてより酸性が強い方が飲み応えがあると示されています。 未だ判決速報が載っていないので詳細は分かりませんが、アサヒはpHが3.0以上4.5以下の飲料を無効理由の資料を提出しているはずです。 アサヒは侵害事件で特許無効(特許法104条の3)を主張していますが、特許庁に対して特許無効請求(同法123条)していません。その理由は何なのでしょうか? サントリー側は控訴する予定なので、今後の展開を注視していきたいと思います。

AIで特許解析

10月29日の日本経済新聞の記事で「特許文書の解析、AIで効率化」がありました。 http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ28HSU_Y5A021C1TJC000/ 私も企業勤務の際に、他社特許調査の担当者になったことがあります。 まず、キーワード等で広く特許公報又は公開公報を抽出します。それらの特許公報又は公開公報の要約や請求の範囲を読んで、事業にまったく関係ないと思われる特許を排除します。 そして、もしかしたら関係ある特許かもしれないという特許リストを、研究者や開発者に読んで関係あると思われる特許を抽出してもらいます。その抽出された特許を、他社特許調査の担当者が再度詳細にチェックするという流れです。 「特許文書の解析、AIで効率化」の記事を読みますと、人工知能(AI)を活用して大量の特許書類を効率的に分析できるシステムのようです。 このシステムを導入すると、他社特許調査の担当者の負担がかなり減るのではないでしょうか。特許調査でもAIが進んでいるのですね。 本ブログ及び特許申請、商標登録出願代行等に関するお問い合わせは、下記URLからお問い合わせください。 http://www.itopto.com/otoiawase.html

日本の自動車メーカーの自動運転

Googleがハンドル、アクセルペダル及びブレーキペダルはない自動車を発表したのが、2014年5月末です。それから自動車会社以外からもいろいろな企業が、自動車の自動運転に関して発表をしています。 今週の日経ビジネスも、「トヨタ、グーグルも頼る 自動運転の覇者 コンチネンタル」という特集記事です。 日経ビジネスで記事を読むまで、独コンチネンタルを知りませんでした。BOSHやデンソーに迫る勢いのある会社であるということに驚きました。 日経ビジネスを読んでいる時に、ブルームバーグが日本の主要メーカの自動運転技術について解説している記事(28日付)を見つけました。 http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NWUUUT6JIJUZ01.html 記事にもありますが、新しい自動運転に関する技術は特許出願しています。特許出願の乱立状態ではないでしょうか。 技術だけではなく法律の問題もありますが、2020年頃には、少なくとも高速道路の自動運転が始まりそうです。 高速道路だけでも自動運転できるようになると、自動車を使った遠い地域の旅行が楽になりますね。 知人で、今年のシルバーウィークに、飛行機が取れなかったから、名古屋市から熊本市まで自動車で実家に帰省した人がいます。片道15時間かかったとのこと。事故しなかったからよいものの、旅行は楽しくなく苦痛だっただろうと思います。 そこまで遠い自動車旅行でなくても、高速道路の自動運転が普及すると、地方への旅行が楽しくなると思います。 本ブログ及び特許申請、商標登録出願代行等に関するお問い合わせは、下記URLからお問い合わせください。 http://www.itopto.com/otoiawase.html

新しい商標の審査結果

2015年4月1日から音商標など新しいタイプの商標登録出願が開始されました。特許庁は、どのような商標登録出願があったかプレスリリースしていましたが、本日10月27日に、特許庁は初めて新しいタイプの商標について審査結果を公表しました。 http://www.meti.go.jp/press/2015/10/20151027004/20151027004.html 新しいタイプの商標には、「音の商標」、「動きの商標」、「位置の商標」、「ホログラムの商標」、「色彩の商標」があります。 4月8日のブログでも書きましたが、私は「ホログラムの商標」が一番多く出願されるのかなと思っていました。しかし、大間違いでした。 これまで一番多く出願されている新しい商標は、「色彩の商標」です。その一方、「色彩の商標」で登録されたものは一件もありません。 4月には、トンボ鉛筆の「MONO」ブランドの消しゴムのカバーなどに使う青、白、黒の3色の色の商標、タカラトミーの「プラレール」の単色の薄い青色の商標が、出願されていると報道されていました。 色彩の商標は、文字や図形がありません。色彩だけで商品に対して識別性を出すか否かを審査官は判断しています。審査官は、色彩だけで識別性の有無があるか否かの線引きで悩んでいるのでしょう。 本ブログ及び特許申請、商標登録出願代行等に関するお問い合わせは、下記URLからお問い合わせください。 http://www.itopto.com/otoiawase.html

TPPによる著作権法改正

10月5日に、TPPの大筋合意が報じられてから、著作権に関する概要も政府から報じられました。 噂されていた通り、メインは、「著作権等の保護期間は著作者の死後70年に延長」、「著作権侵害の非親告罪化」です。 インプレスの記事で詳しく説明されています。 http://internet.watch.impress.co.jp/docs/special/fukui/20151019_726249.html 著作権の保護期間が70年になることが日本全体にとって良い方向なのか悪い方向なのでしょうか? 創作者になることが少ない私自身は、保護期間が短い方が良いのですが。 また、著作権侵害の非親告罪は、「商業的規模の侵害」の場合のみが適用される方向のようです。 娘も漫画が好きで、よく自宅で人気漫画をノートに模写したりしています。厳密には、複製権の侵害になるのでしょうが、こんなことまで非親告罪になったらおかしいと思います。「商業的規模の侵害」が、非親告罪になることは良い方向なのではないでしょうか? 本ブログ及び特許申請、商標登録出願代行等に関するお問い合わせは、下記URLからお問い合わせください。 http://www.itopto.com/otoiawase.html