月別アーカイブ: 2015年1月

バイオマスから水素を製造

トヨタ自動車は、燃料電池車(FCV)に関連する特許の実施権を無償で提供することになりました。多くの自動車メーカーがFCVに参入してくると思いますが、水素ガスをどのように得ていくかも重要な問題です。 現地時間1月29日のロイターの短い記事に、Cortus Energy(コータスエナジー)が水素ガス製造で米国特許を取得という記事がありました。 http://www.reuters.com/article/2015/01/29/cortus-energy-brief-idUSFWN0V706Z20150129 調べてみますと、Cortus Energyは、スウェーデンの会社で、再生可能なエネルギーガスを製造する会社です。 http://www.cortus.se/about.html さて、Cortus Energyが取得した米国特許8,932,374は、バイオマスから水素を製造する方法発明です。FCVが排気するものは水だけですが、水素を製造するのに化石燃料をたくさん使っていては意味ありません。 バイオマスから水素を製造できるなんて素敵ですね。本当に再生可能なエネルギーです。 特許を取得することと実用的な発明であることとは関係しませんので、この特許がどれぐらい有効なものか分かりません。でも、バイオマスから水素を製造する方法が確立されていくと良いですね。

韓国で“ポッキー”めぐる甘くない対決…グリコがロッテを提訴

産経westの1月28日の記事を読んで、まだお菓子のパッケージの模倣が横行しているのかと感じました。 http://www.sankei.com/west/news/150128/wst1501280005-n1.html 記事では、グリコが、ポッキー、プリッツの高級版「バトンドール」の箱の形を模倣したような商品「プレミア ペペロ」を韓国ロッテグループが販売しているため訴訟を起こしたことを取り上げています。 グリコは、「バトンドール」のパッケージの韓国意匠権を侵害しているとして、韓国の裁判所に販売の差し止めを求めています。 私が2003年頃、韓国に初めて行ったとき、日本の「かっぱえびせん」が売られていると思ったらパッケージがかっぱえびせんとほぼ同じであった模倣品であったなど、お菓子のパッケージが日本のお菓子と同じことに驚きました。 当時は、日本のお菓子メーカが、お菓子のパッケージの意匠権又は商標権まで取らないまで取らないから、ほぼ同じパッケージをパクるのかな等との思っていました。 でも、ここ最近はお菓子のパッケージ等に対しても海外で意匠権や商標権を取得していると聞いています。 お菓子メーカもグローバル化しています。東京オリンピックの再にはグリコは「ポッキーを世界ブランドにする」ことを掲げています。益々グローバルな知的財産活動が必要になりますね。

KDDI ∞ Labo

1月27日に第7回、KDDI ∞ Labo (ムゲンラボ)に参加してきました。 KDDI ∞ Laboは、開発支援やプロモーション、事業化支援などを通じてIoTサービスを生み出そうとしているベンチャー企業を応援する企画です。タイトルにあるように、KDDIが主導していますが、13社のメンタリング企業(協賛企業)もあります。 http://www.kddi.com/ventures/mugenlabo/ そもそも、KDDI ∞ Laboの存在自体を知りませんでしたが、発表したチームにクライアントの株式会社goalがありました。その株式会社goalからお誘いをいただいて、参加しました。 株式会社goalは“Sakaseru”というコンセプトで、スマートフォンで相手が気に入る色等を指定し、その要望に沿った花束をフラワーデザイナーに作ってもらい、その花束を指定した場所日時に配達するというサービスを提供しています。 株式会社goalや他の発表企業のプレゼンテーションは素晴らしく、またその会場の活気に驚きました。 IoTサービスに関するパネルディスカッションもありました。その中でパネラーの一人が、マーケットを広げるためにも“捨てて得取れ”と言っていました。昨日のブログでも述べましたが、知的財産の活用も今後変わるだろうかと、いろいろ考えさせられた一日でした。

損して得取れ

「親日国タイ、クールジャパンは韓流に勝てず」というタイトルの日本経済新聞の記事を読みました。タイではクールジャパンよりも韓流ブームに沸いているようです。 http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM26H1P_W5A120C1I00000/ 韓国は、ドラマのビデオや音楽CDの著作権についても、あまり目くじらをたてていないそうです。その影響で韓流ブームで、化粧品、ファッションだけでなく電化製品も日本製から韓国製へと移ってきているそうです。 記事では、知的財産権をめぐるビジネスの手法が変わりつつあることを言及しています。基本ソフト(OS)について、米グーグルは自社の技術を公開することで、米マイクロソフトの優位を崩し、日本ではトヨタ自動車が、燃料電池関連の特許の無償公開に踏み切った例を挙げています。 グローバルスタンダード(世界標準)を確保することは、必ずしも特許開放が必須ということはありません。パテントプール等の手法もあります。 タイの著作権の例が、上記2例の知的財産権のビジネスの手法の変更とリンクしているとも思えません。 しかし、日本の「マンガ・アニメ」を土台にして、オールジャパンで日本文化・日本製品の普及・発展を勝ち取っていってほしいです。

連邦地裁とITCとの選択

1月26日の日本経済新聞に、セイコーエプソンが、米国や中国等の企業19社に対して、プリンター向けの特許侵害で米国際貿易委員会(ITC)に輸入販売の差し止めを求めた記事が載っていました。 また同新聞に、“米国リーガルABC”のコラムで、米国特許侵害訴訟における連邦地裁と米国際貿易委員会(ITC)との選択に関する記事がありました。このため、本日はITCに関したブログにします。 ITCは、商品等が知的財産を侵害しているが米国内に輸入されることを防ぐことを判断する委員会です。このため損害賠償をITCで争うことはできません。また、特許侵害訴訟では米国特許を有していれば提訴できますが、ITCは、訴訟資格に、技術的及び経済的要件を課しています。 技術的要件は発明に係る製品が米国内で販売されていれば足りますが、経済的要件は米国で投資又は事業をしていることが必要です(第1337条(a)(2),(3))。 米国に支店又は子会社がない企業は、原則、経済的要件を満たさないことになります。 もちろんセイコーエプソンは、米国で大きな事業を有しているからITCに訴えていることができるのです。