月別アーカイブ: 2014年8月

宅配ヘリは、電波法で実用化に遅れ

8月27日のブログで、ディズニーのショーでドローン(無人ヘリ)を使う特許出願があることを紹介しました。 8月29日の日本経済新聞で”悩める宅配ヘリ 日本、実用化で遅れ懸念 ”という記事がありました。その記事では、複数のプロペラを備えるドローン「ミニサーベイヤー」の紹介がありました。千葉大学の野波健蔵特別教授が開発した無人ヘリです。 野波健蔵特別教授が発明者である特許出願も調べてみました。千葉大学等との共同出願など36件もあり、特許も20件に上っています。特許ではしっかりとドローン技術を保護しています。 以下の図面は特許第4133435号(小型無人ヘリコプタの自律制御方法)の図1です。 しかし、日本経済新聞の記事では、ドローン「ミニサーベイヤー」の実用化で法律的な懸念材料があります。技術的な懸念材料ではありません。電波法という法律で画像データの出力は1ワットまでと決められており遠くまで飛ばせないそうです。海外では5ワット程度まで認められているそうです。 技術開発において、試験段階から実用段階に高める際に、多々のハードルを越えて実用化される製品が完成します。しかし実用段階に高める際に他国より厳しい法律があって実験さえできないと、そこにハードルがあることさえ気づくことができません。 そのハードルを越える際にも、良い発明が生まれることが多々有ります。世界標準の電波法に改正して、この技術がグローバルで活きることを祈念します。

ノーリツ鋼機がエム・エム・ティーを買収

8月28日の日本経済新聞に”ノーリツ鋼機、人工関節製造を買収”との記事がありました。ノーリツ鋼機といえばミニラボ店にある写真印刷機器の会社ということは知っていましたが、それ以上に何も知りませんでした。 本日の記事を読んで、ノーリツ鋼機が、最近、医療関連の企業を次々と買収していると知りました 早速、ノーリツ鋼機が今回買収予定の人工関節製造の株式会社エム・エム・ティの特許を調べてみました。 公開特許件数は約50件で、特許件数は26件でした。会社規模からすれば規模に見合った特許を取得しているといえるかと思います。 ノーリツ鋼機は、株式会社エム・エム・ティを買収するに先立って、IPデューデリジェンス(知財デューデリ)を行っていることと思います。ノーリツ鋼機は、これらの特許に対していくらぐらいの特許価値を付けたのか知りたいものです。 記事によりますと、2013年3月にはオリンパス子会社から整形外科領域の手術用機器を扱うアイメディックを買収しているため、買収が完了すると、整形外科領域の手術用機器と人工関節や人工骨などの整形外科部材との相乗効果が見込めます。 このため、買収前の株式会社エム・エム・ティの特許価値と、買収後の株式会社エム・エム・ティの特許価値とは、同じ特許群であっても自ずと価値評価が異ります。 本日のノーリス鋼機の株価は上がっているようです。少なくとも相乗効果の特許価値が評価されていると思います。

ディズニーのショーでドローンが活躍するか

ロイターの現地時間8月25日の記事で、”ディズニーがドローンを使った空中ショー特許を申請”という記事がありました。 http://www.reuters.com/article/2014/08/25/us-usa-florida-disney-idUSKBN0GP1ZF20140825 ドローン(drone)とは、無人航空機のことで、ドローンを使ったビデオ撮影などがTVで放映されることもあります。Amazonがドローンを使った宅配を行うニュース等もありましたね。 さて、調べてみますと米国公開特許20140231590、20140233099及び20140236388がありました。それぞれドローンによる巨大な操り人形をフローティングさせるショー、ドローンでスクリーンをフローティングさせるショー、及びドローンによる浮動画素のショーの発明です。 ディズニーのショーは、いろいろな感動を与えくれます。でもそのショーを更新し続けるためには、ショーの中身だけでなくショーの技術も更新していかなくてはいけないのですね。

猿の自画撮りの写真に著作権はない

ここ2週間、サルが撮影した「自分撮り」の写真の著作権をめぐり、写真の撮影に使われたカメラの持ち主である英国人写真家デイヴィッド・スレーター氏が、オンライン百科事典「ウィキペディア(Wikipedia)」を運営する非営利団体ウィキメディア財団と激しい争いを繰り広げています。 Wired newsの記事によりますと、米国著作権局が、「サルが撮影した写真」は知的財産権保護の対象にはならないとの見解を示したそうです。 http://wired.jp/2014/08/24/monkeys-selfie-copyrighted/ 日本著作権法第2条第1項第1号には、「著作物とは、思想又は感情を創作的に表現したもの」との定義があります。このため、”人間”の思想又は感情を創作的に表現と解釈され、人工衛星が一定時間ごとに撮影する写真には著作権がないと解釈されています。 これまで、動物が写真を撮るようなような事件がなかったのですが、米国著作権局と同様に、日本でもサルの自分撮りは著作権がないと解釈される可能性が大です。

究極の透明な氷

随分前の話ですが、長野オリンピックのスピードスケート会場では、氷筍と呼ばれる単結晶氷を敷き詰めて、よく滑るリンクとして放送されていました。氷に単結晶があると初めて知ったので記憶に残っています。 8月24日の朝日新聞に、究極の透明な氷を作る方法を、長岡技術科学大学の上村靖司教授が開発したとの記事を見つけました。 http://www.asahi.com/articles/ASG8C54R0G8CULBJ00D.html 記事では、特許を取得済とあったので調べて見ますした。 権利者が長岡技術科学大学、発明者が上村靖司教授の特許第5135576号が見つかりました。 その特許発明は、水を真空槽に入れて、その真空槽の上に設けられたペルチェ素子で水を冷やすことなどを要件としています。そして単結晶氷に氷結させることができるそうです。 記事によりますと、上村靖司教授は家庭用の冷蔵庫に組み込むことを希望されているようです。 家庭で、単結晶の氷を欲しいと思う需要がどれだけあるかわかりません。でも、私も自宅で、ロックでお酒を飲むときは、透明な氷で飲みたいと思うことがあります。