月別アーカイブ: 2013年11月

おもてなしの商標

流行語大賞を決める時期が近づいています。その中でも2020 年のオリンピック招致プレゼンで使われた「お・も・て・な・し」が有力候補に挙がっています。知財よろづやのホームページで、「オモテナシ」に関連した商標を取り上げていましたので、ご紹介したいと思います。 http://www.jiii.or.jp/chizaiyorozuya/pdf/kawara/kawara20131122.pdf オリンピック招致の最終プレゼン決定日以降、62件の出願が出ているそうです。ここにその出願件数のグラフを転記します。どれだけ滝川クリステルさんのスピーチが、日本人の心をとらえたかの結果だと思います。 「おもてなし」とは、「もてなし」に丁寧語「お」を付けた言葉で、「もてなし」の語源は「モノを持って成し遂げる」という意味だそうです。商標登録になった商品又はサービスが、お客様の満足感をより良いものになればよいですね。

アイコン等の意匠登録に向けて

2013年3月19日のブログでも取り上げましたが、日本では、コンピュータやスマートフォンのプログラム(アプリ)等のアイコン等は保護されません。欧米、韓国では、アイコン等も保護対象です。 アイコン等を日本でも意匠法の保護対象にしようと、(新)産業構造審議会知的財産分科会意匠制度小委員会が立ち上がり、11月22日に会議が開催されました。そこで配布された資料が25日にアップロードされ、閲覧できるようになりました。 http://www.jpo.go.jp/cgi/link.cgi?url=/rireki/what.htm 資料を読みますと、意匠法の”物品”の概念を変えること無く、区分として「情報機器」という物品の区分を作るようです。また、中小企業のソフトウエア会社が、他社のアイコン等を侵害しないようにするため、アイコン等の調査ツールを拡充する方向で進んでいるようです。

ウェアラブル革命

11月26日のNHKクローズアップ現代で、「ウェアラブル革命」が放映されていました。その番組をみて、ウェアラブルコンピュータを身につけた人間は、素人でも専門家になれる一方で、コンピュータに人間が支配されていく現実を見たような気がしました。番組では、google glass のようなメガネ型コンピュータとか、iwatch又はギャラクシー ギアのような腕時計型コンピュータが登場していました。また医療現場で実用されている例では、腰に巻くポーチ型コンピュータも登場していました。 ウェアラブルコンピュータは、人体のどこかに取り付けて持ち運べるコンピュータですから、メガネ、腕、腰などであってよいでしょうし、ベルト、靴又は衣服であってもよいでしょう。でも、この米国公開特許2013/0311132をみて、発明者の発想力に感銘を受けました。 ”かつら”の中にはデータ入力用のセンサーやほかの端末との通信機能、全地球測位システム(GPS)機能などが組み込まれている発明です。

特許資産規模トップは中国電力(2)

9月17日及び10月23日のブログで、電力会社の中で売上6位の中国電力がいろいろな特許を出願している及び石油・エネルギー業界で特許資産規模トップが中国電力であることを述べました。 http://www.itopto.com/blog/?p=470 そして、どうして中国電力が知的財産に関して、高い意識を持っているのかという疑問を投げかけていました。その答えが、11月26日の日本経済新聞電子版に載っていました。 http://www.nikkei.com/article/DGXNASDD24039_V21C13A1000000/ この記事によると、米国のエンロンの日本進出の発表によって競争が激しくなるため、知的財産を持つことが競争力の源泉と考えた点、またPHSの通信を使った遠隔検針に対して第三者から「特許の侵害ではないか」との問い合わせがありリスクを回避のためにも積極的な知財化が必要と考えた点から、知的財産に対する現在の中国電力があるようです。 改正電気事業法が成立し、2016年から始まる家庭用を含めた電力小売り自由化では、中国電力が、他の電力会社より一歩先に進むのは間違いなさそうです。

パテント・トロール対策法案

11月25日の日本経済新聞の朝刊記事によると、米国議会がパテント・トロール(NPE(Non Practicing Entity))対策のいくつかの法案を出しているそうです。 http://www.nikkei.com/article/DGXNZO63052490T21C13A1TCJ000/ (記事の内容すべて読むためには登録が必要) 記事によりますと、法案では、原告が提訴した際、被告製品が自社のどの特許をどう侵害しているか、具体的な説明を義務付ける。さらに(1)原則、負けた側が訴訟費用を負担する(2)トロールに出資している企業など利害関係者を明らかにさせ、訴訟当事者に加える(3)無駄な証拠開示を制限する―などを盛り込んでいるそうです。 パテント・トロールが原告になる案件は、被告製品が特許をどう侵害しているか具体的な説明をせず、単に、ディスカバリー等の訴訟負担が嫌であるなら、早いうちに一定額の和解金を支払いなさい、という訴訟を多くの会社に提起するものです。このため具体的な説明の義務付けは、パテント・トロールとしては大変な負担になると思われます。またパテント・トロールは、数十%の利回りを想定して投資家を募り、この投資を元にLLC(Limited Liability Company 有限責任会社)を設立しているケースが多いので、上記(2)の要件は、パテント・トロールに出資する人がいなくなり、最終的にはパテント・トロール自体が激減するのではないでしょうか。