月別アーカイブ: 2013年6月

意匠登録出願の審査アンケート

6月25日に、特許行政年次報告書2013年版を特許庁が発表しました。その中から日本の10年間の意匠登録出願の推移を示したデータがありましたので、ご紹介します(下記図は、年次報告書から)。  2004年以降の出願件数が減少していましたが、ここ5年ぐらいは出願件数は横ばいです。このように減少したまま横ばいである理由として、日本企業による海外展開などもあるのかもしれません。または、日本企業が登録意匠(部分意匠)が裁判で有効に働くことの認識が少ないのかもしれません。または、特にパソコン等のアイコンが権利化できない等の制度として使いにくいことも原因かもしれません。いずれにしろ、出願が増えていないです。  先日、特許庁の意匠審査品質監理委員会から電話がありました。こんな名前の委員会があるのですね。意匠審査の質の維持・向上をはかるため、既に審査が終わった意匠登録出願の審査の質についてのアンケート調査の電話でした。特許庁が代理人のために、アンケート調査する時代なのですね。その登録意匠は私が面接審査をしたため、対象に挙がったのかもしれません。20年前は特許庁に質問の電話しても、たらい回しにされた挙句、何も解決にならなかったこともあったのに。  特許庁も意匠登録出願の件数が伸びないため、関係者に意見・アンケートを聞いていいるのでしょうか。

日本企業のアセアン諸国への特許出願

 6月25日に、特許行政年次報告書2013年版を特許庁が発表しました。その中からアセアン諸国に、どのぐらいの特許出願しているか米国等と比べたデータがありましたので、ご紹介します(下記図は、年次報告書から)。  これらの図を見ますと、日本企業がタイでは米国又は欧州の企業よりも多く特許出願している傾向がわかりますが、シンガポール、マレーシア及びインドネシアでは、日本企業は米国又は欧州の企業よりも少ないことがわかります。BRICSと言われる、インド、ブラジル及びロシアには、日本企業は米国又は欧州の企業よりかなり特許出願が少ないですが、地理的に近いアセアン諸国でも出願が少ないことは残念です。成長著しいアセアン諸国に特許出願していかなければいけないのではないでしょうか?

日本特許出願の特徴

6月25日に、特許行政年次報告書2013年版を特許庁が発表しました。その中から自国民が自国特許庁に特許出願する件数、外国から自国特許庁に特許出願する件数を示したデータがありましたので、ご紹介します(下記図は、年次報告書から)。 この図では、日本特許庁への特許出願件数のうち、8割以上が日本居住民からの出願であることを示しています。また米国特許庁及び欧州特許庁への特許出願のうち、それぞれ5~6割が米国居住民及び欧州居住者からの出願であることを示しています。中国特許庁又は韓国特許庁と比較しても、日本特許庁への特許出願は自国民の出願が多いことがわかります。 外国から日本への特許出願が少ないということは、それだけ市場として又は製造拠点として魅力ない国でないことを示しているのではないでしょうか。それとも日本人は発明好きなのでしょうか。

日本への特許出願より中国へ特許出願

 6月25日に、特許行政年次報告書2013年版を特許庁が発表しました。その中から主要各国(米国、欧州、中国、韓国及び日本)が、どのぐらいの特許出願件数を出しているかのデータがありましたので、ご紹介します(下記図は、年次報告書から)。 この図を見ますと、米国、欧州及び韓国は、日本へ特許出願するよりも中国へ特許出願していることがわかります。外資企業に勤務していた頃、アジア諸国を指す際に米国人が”Japan and other asian countries ”と言っていたのが、途中から”China and other asian countries ”と呼ぶようになったことを記憶しています。日本のGDPは、2010年に中国のGDPに抜かれました。特許出願も2010年ぐらいから日本より中国に特許出願されるようになったのでしょうか?

欧州統一特許

6月20日に、弁護士知財ネット主催の「欧州統一特許裁判所セミナー」に参加してきました。統一特許裁判に関するセミナーでしたが、欧州特許庁(EPO)へ特許出願することの方が多いため、関係ない話も多かったですが、統一特許及び統一特許裁判こ関する背景をよく理解できました。 現行の制度では、欧州で特許権保護を得るには2つの方法があります。 (a) 欧州各国の法制度に従い、各国毎に特許出願を行う (b) 欧州特許協力条約(EPC)に従い欧州特許庁(EPO)に欧州特許出願を行う そして、(b)の場合には、特許査定時には欧州特許出願を加盟国の国内特許に変換しなければなりません(バリデーション)。バリデーション手続に際しては、特許請求の範囲などを、保護を求める加盟国の言語に翻訳しなければなりません。この翻訳費用は、保護を求める国の数や明細書の長さに応じて高額になることがあります。 欧州統一特許が施行されると(セミナーでは来年と言っていました)、統一特許は第三の選択肢を提供します。バリデーション手続に代えて、統一特許を選択することが可能となります。 統一特許では、英語で出願すればそのままで加盟国すべてに適用されるため、翻訳費用は安くなるかもしれません。しかし、統一特許の維持年金は、各加盟国でそれぞれ欧州特許を有効に維持するために必要な国内年金を合計した金額と同程度又は多少安くなるだろう説明していました。 医薬品業界などは加盟国すべてで特許権を維持したいでしょうが、機械・電気業界では、維持年金が非常に高くなってしまう、統一特許を選択することはあまりないだろうというのが感想です。